2019ラグビーワールドカップ 日本vsスコットランド観戦記

2019年ラグビーワールドカップ@日本
2019年ラグビーワールドカップ@日本

 観戦記です。幸運なことに生観戦したのですが、興奮もしくは集中によって試合の流れはあんまり覚えないのです。試合を見返す前にスタジムで何を考えていたのかを思い出してみようと思います。

ロングハイライト/日本代表 v スコットランド代表【ラグビーワールドカップ】



選手紹介から涙

 選手紹介が始まるとキックオフまでノンストップです。両チーム選手紹介→(ロッカールームから入場口まで歩いてくる映像を流してからの)選手入場→両国の国歌斉唱→キックオフ、が間髪入れずにサクサク進んでいきます。

 選手紹介の映像のBGMであるBattle without honor or humanity (映画キルビルのテーマ)が流れ始めると、いよいよ始まるぞ、なんて実感が湧いてきて震え始めます。名前が読み上げられるたびに拍手して叫びまくります。

 この23人でスコットランドをやっつけるぞ、やってくれ、という願いというか、本当にやってほしいと思います。これを平たく言えば、「応援」というのですが、平たく言って分かったつもりになってほしくない特別なやつです。

 できる限り忠実に感じたことを表現すると、心で願いが許容できる以上を感じた分が涙になって溢れていく、という感覚です。端的に、とある単語1つでは表現できる量や質を凌駕したものが、心と瞳を直接繋いで、感じた分だけどんどん涙になって消化されていくような気分です。なんだか、流れた分だけすごくもったいなく感じたり、でも我慢することでも感じる量が減るような、全体には高揚した気持ちです。日常では滅多にお目にかかれない特別な時間だと思います。

国歌斉唱

 いつも涙腺爆発するのは国歌斉唱の時間で、君が代が全然歌えなくなります。でも今回は(その前の選手紹介で泣いたし)強い気持ちを持って大きい声で歌おうと、スコットランドを飲み込んでやろうというつもりで精一杯歌いました。

 覚えているのは、日産スタジアムに掲げてある両国の国旗が台風の残る夜風に揺れていたこと、スコットランドの紺色がとても深い色に見えたこと、みんなが君が代を歌っていた、ということです。絶対に勝つという気持ちを込めていっぱい歌いました。



さぁ試合 前半40分

 試合の入りは抜群でした。かなり責めたキックオフでマイボール。そこから早いパス回しのポゼッションラグビーを展開し、日本らしい、いいラグビーをしていました。

 ただ、試合開始7分でスコットランドのトライ。がっかりしましたが、スコットランドにトライを取られないわけがない、と。日本は当たり前にチャレンジャーなんだから、こういう展開で当然と思い、めげることなく日本を応援しよう、と気持ちを切り替えました。その後はペナルティキックしたり、15番松島のトライが思ったよりあっという間に取れて、ノリノリだぞー!という感じ。

 加えて前半21分で3番具の交代。アジア最強プロップの思ったより随分早い負傷交代に心配が募るばかりでした。グラウンドから去る彼が涙を拭っているところ、その具をベンチメンバーがみんなで励ましているところを目の当たりにすると、具ももっとラグビーしたかったんだろうなぁ、この試合にかける気持ちを感じてグッと来ました。交代で出たアサエリに思いを託すつもりで拍手しました。ありがとう、ぐじおん。

 それから前半終了まではずっと日本のペース。前半終了で21-7、あと1トライでボーナスポイントが取れるという出来過ぎな展開でした。思うと前半はあっという間に終わりました。トライがたくさんあったし、日本の時間が長かったので、見ている私も前向きに過ごせたからだと思います。これを思うと後半は長かった…。 

長い長い後半

 エンドが変わった後半はあまり状況が理解できないこともあって、すごく長く感じました。とにかくディフェンスの時間が長い。グラウンド中心から日本陣内でのプレーがとても長く感じました。ボールが大きく早く動くというよりは日本のディフェンスがよかったこともあってか、ラックからのラック、それも一つ一つのラックの強度が信じられないくらい高い。どのラックに対しても、スコットランドが容赦なく、執拗に、全力で、戦ってくる。後半最初の福岡の素晴らしい個人技によって、トライし、28-7まで引き離したところで、安心できる時間は1秒もありませんでした。

 特に2トライされ、28-21まで追い上げてきてからがすごかった。残り時間がどんどん少なくなってきてから、またスコットランドがギアを上げたように猛烈なラグビーしてきました。「なりふりかまわず」という表現がまさにぴったり。それでも規律を保ってディフェンスし続けたことで、なんとか勝利の瞬間を迎えることができました。

勝利の瞬間

 喉がちょっと剥がれました。自分でも聞いたことのない奇声で、言葉ではないものを叫んでいました。これが私の雄叫びか。その後出てきたのがたぶん「やったー」です。やったーって本気で言うことあるんですね。アイルランド戦の勝利のあと、「ばんざーい」って本当に万歳をしたように、日本人って喜ぶ時はやったーって言うし、万歳するもんですね。踊ったり歌ったりでなくて、声を揃えてばんざーいとかやったーとかって言うのが日本人なんだなぁと思います。その時はもう涙も出てこなくてただただ嬉しいばっかりでした。(ちなみに主人は隣で号泣していました。見たことないくらい)

 その後ずるいのが、スタジアムで「馬と鹿」を流すんですよ。それには泣かされました。ラグビーファンの条件反射で、米津玄師を聞いたら涙が出ちゃうんですよ、しっかり12週間に渡って訓練されていますから笑

米津玄師 MV「馬と鹿」Uma to Shika

 以上のもろもろはこちらのまとめ動画でどうぞ

2019/10/13JPNvSCO 日本対スコットランド
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